あらゆるニーズにお応えする樹脂・繊維加工のプロフェッショナル IMSテクノ株式会社

開発ストーリー ケース4 case4

機密性の高いIT関連製品への挑戦 初めての原反に求められる高精度の加工 時代とともに生まれる新素材への挑戦も積極的に取り組み、量産商品へとつながっています。 テキスタイル部門 技術開発課 吉田 敏幸

要求への対応力多岐にわたる取り扱い製品と、精密さに対応できる設備

私たちテキスタイル部門の役割は、お客様のお持ちの布に特殊な高次加工を施すことです。
取り扱っているものは球場のテント、人工芝、車のエアーバッグ、乾式・湿式フィルターなど幅広いのが特徴で、ティーバッグのようにメーカーによって細かい規格があるようなものにも対応しています。
また、クリーンルームを完備していますので、洗いからセット、巻き上げまでをクリーンルームで一貫して管理・加工することで製品への汚れや異物の紛れ込みなどを徹底的に排除しています。

高性能・高機能を有するスーパー繊維など新しい素材への対応や、より精密さが求められる製品加工にも積極的に取り組んでいます。
もちろん、新しいことへ取り組む際には苦戦することも多いのですが、それがうまくいって定番商品へと成長した時の喜びはこの上ありません。

高精度への挑戦少ない情報から最大限を提供するための追求

現在取り扱っている製品の中に、開発に2年を費やしたものがあります。
初めて見る原反を前にして「とにかく毛羽立ちを抑えて、ムラやシワが一切ない状態にして欲しい」というご依頼からスタートしました。
実は、当社にご依頼をいただく時点では、まだ最終製品が計画段階であるために、私たちは依頼された製品がどのような商品に使われるのかを知らされないまま開発に入ることが多くあり、この場合もそうでした。
ゴールがわかっていれば開発段階で見栄えや使いやすさまで考えることができるのですが…そうはいきません。手探りのまま、まずは原反に加工する樹脂の選定からスタートしました。
しかし、なんと言っても見たことも触ったこともない原反でしたので、試作を何度も何度も繰り返しました。

最も大変だったのはシワ取りです。
どの程度まで精密さが必要なのかも分からず、それでも2年かけて電子顕微鏡レベルにまで完成度を上げ、双方ともに心から納得できる形で納品することができたのです。

挑戦の対価ものづくりへの情熱と挑戦の先に未来がある

2年という期間は依頼があった当初から想定できたものでした。
「長い戦いになるかもしれないが挑戦したい!」その一心でお引き受けしました。同時に、こういった挑戦はその後の開発や新しい加工方法にも必ず生かされます。

実際にその後、納品した製品がIT関係の商品に使われることを知り、時代に合わせて今後はこういった需要が増えていくものだと実感しました。そして、開発から始まったその製品は今、当社の主要な量産商品となっています。

こういった苦労して開発した加工技術がお客様にも認められて量産商品となっていくことは、喜びとともに自信にもなります。

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